東京でのカメラ修業も最終回となった。秋にはじめたこのカメラ修業も冬になった。20日は実習のあと修了祝賀パーティがスタジオ内で行なわれた。夜のパーティまで数時間あったので、近くの明治神宮外苑を散歩した。名物の銀杏並木はほとんど葉を落していたが、それも風情があった。まるで絵画のようだった。
夕暮れ近い斜光が木立に長い影を与えている。晩秋らしい風景。 時々コマーシャルの背景にも登場するおしゃれなスポットだが、紅葉のシーズンを過ぎたせいかカメラマンの姿もない。都心とは思えない静寂があった。私が大学生時代は豊島区のほうだったので、このあたりまで出向くことが少なかった。はじめて実物を見た。写真でなければ伝えられない表情である。 歩いているうち陽が落ちてしまい寒くなった。
暖かいコーヒーでも…と思ったら、よい具合にレストランがあった。銀杏並木にふさわしいお洒落な店である。外国の街のようなたたずまいが気に入ってシャツターを切った。
このシルエット写真はお台場の「しおかぜ公園」で撮ったもの。 人物写真というより、これは風景写真である。11月22日の野外撮影実習の一場面。構図の勉強。恋人同士らしい二人は受講生が演じた。こういう写真はあまりアップしても意味がない。適度にボカすのがよい。残照の波面にピントをやるか人物にピントをやるか、夕景色は絞りがオートでは開きすぎるのでどの程度絞るか…カメラマンの腕の見せどころである。デジカメでモニター画面があるのはありがたい。 のんびり撮っていると夕陽が落ちてしまう。だから数分の間の勝負だ。
3ヶ月に隔週で合計6回通学してアマチュア・コースを修了した。プロコースは毎週で12回を履修。だから卒業は同時である。プロコースの受講生は腕前が良く驚いた。倍の勉強量があるのだから当然ではある。
「パーティは正装で出席を」、と先生の注文があり皆ちゃんとした格好でテーブルを囲んだ。カメラマン(フォトグラファー)というのはどうしても動きやすいラフな服装が常である。どんな場でもそのまま出席しがちだ。だから先生が注文をつけたのだろう。取材撮影はそれにふさわしい格好で、パーテイはそれにふさわしい格好がある。その気配りは必要だ。 今回のスクールはとても良い内容だったので次年はあと6回通ってプロ・コースに挑戦したいと思った。学びの友の協力にも感謝する。皆親切で良い人達だった。飛行機も通常どおり飛んでくれた幸運に感謝する。得た知識を今後は宮崎で「カメラ同好会」活動などに生かしたい。