「カメラ教室」が始まった。人物撮影が中心なのでモデルを用意しての体制でスタートした。まず人物を普通に立ち姿で撮った時と、ポーズをつけて撮った場合の「違い」を、いくつかの見本写真を見ながら研究した。「失敗例」「成功例」を見比べるとよくわかる。被写体(モデル)にカメラマンが適度のポーズを指示してから撮ると、とても生き々として、同じモデルでもまるで別物みたいに輝くのを目の当たりにして受講生は感動した。抽象的な指示だけだとモデルはどうしていいかわからない。モデルをリードするのもカメラマンの役目。
たかが「写真」だがカメラマンの感覚(ポーズ指示)次第で素晴らしい写真となる。その指示をカメラマンがしなければならない。それが難しいことだ。このような写真教室で実習、勉強してふだんの家庭記録写真に活用してほしい。
「人物撮影」の画面サイズの研究をした。たいてい遠慮して広くルーズなサイズで撮るものだ。最近はデジタルでPCでトリミング処理するが、デジタルといえども画質は処理を重ねるごとに劣化する。なるべく初期の撮影時点で適正なサイズで撮っておくほうが良い。これは受講生に画面サイズの適正について指導しているところ。
室内撮影で人工光(電灯や蛍光灯など)の場合は光量も少ないのでスローシャッターになりがちだ。ブレを防ぐため補光(ストロボ)や三脚は必需品だ。
「人物撮影」 人物の顔写真の場合はカメラ位置をやや低い位置に構えるためカメラマンが中腰になるのは苦痛である。この意味でも三脚の役割は大きい。三脚で画角を決めておけば、ファインダーから目を離し、対面会話しながら良い表情のとき瞬時に撮ることができる利点もある。モデルを撮った。私の作品と受講生を比較してみよう。同じようだがネックレスや背景の取り方でモデルが小柄に見える。手のそえかた、左の方がこちらをまねいているようにみえる。カメラマンはそこまで気をくばろう。
野外撮影したとき。モデルの手のしぐさに注目。手の向よりうちがわを見せる。女性らしさを表出するのはそのポーズだ、特に手の指のしぐさである。
これはモデルまかせにせずカメラマンが指示しなければならない。望遠系レンズにして背景を適度にボカすのが人物撮影のポイントだ。
三脚は旅行用の小型と、大型の二種類あると便利。小型ではカメラの重量のバランスが悪く転倒させてカメラを壊すことがある。交換レンズをつけると予想外に重い。ヨットの上で撮影を行った。太陽のもとより室内の撮影がメインになる。ヨットの船具が雰囲気を増す。
夏のヨットの遊びの気分が出た。操舵輪の雰囲気がいい。モデルに「もっとセクシーに!」と注文すると喜んでしてくれた。唇にちょっと手の爪をかむ…指示は私が出した。これでこのシリーズは終りです。おしまいに私は社の広報関係をしたがそこで得たことをすこし述べる。笑顔がほしいときに雰囲気が堅い。そこで(見えなくてもいいが…)Vサインをしてもらう!そしてシャッターを押す!みんながなごやかな雰囲気になる。
年配の人をどうしても笑顔がほしい。そこで女性がそばにいてもらい、シャッター寸前に握手をしてもらう。女性が握手をもとめたら誰もが笑顔になる…これで決まりだ。