安芸の宮島といえば海上宮で有名なところです。 広島には同級生が二人いるが、なかなか同級会に参加できないので、こちらから会合の機会を作り、観光を兼ねて訪れた。
朱塗りの世界遺産の神社はみごとなもので世界に誇る芸術品だ。歴史を調べると、平清盛の頃にこのように華麗な神社に完成されたもの。
広島の同級生は中の二人で、左からかっ子さん(須ノ川)、利子さん、(菊川)。同じ菊川から歩いて通学したカっちゃんとなつかしい出会いとなった。利子さんは登山が趣味らしく、「また広島においでよ!」とさそわれている。
久しぶりに安芸の宮島を再訪した。2007年の秋だ。前は2004年の春だった。桜の美しく咲き誇る春の宮島を堪能したが、紅葉の秋の宮島も美しいときいたので一度訪れたいと思っていた。さいわい中学時代の同級生が二人いるので、その顔合わせも兼ねて訪れた。世界遺産となっている厳島神社は、先年の台風被害も修復され美しく鎮座していた。潮が満ちるとあたかも浮上する如く見える海上神殿となる。
その着想の秀逸さは他に類を見ない。誰がこの海上に浮く神殿のプランを示したのか…遊び心の極地ともいえる。上の写真は神社の裏側から写したもので、表の豪華絢爛さにはない直裁な建築美が見てとれる。この神社の下に魚が泳いていることを想像すると驚嘆に値する。
「燃える秋」という表題をつけたいほどの見事な紅葉である。 宮島の紅葉谷を散策して、この緋色の模様に出合った。四季の美しさは日本が誇るものであるが、このように炎のような紅葉に出合ったのは驚きである。色づいた葉だけでなく陽光とのたわむれが織りなす美しさである。
森へ入ると、秋らしく澄んだ空気の中に紅葉木があちこちに見当たった。 動物研究者の解説によると、人間にとって紅葉は観賞の対象であるが、森の動物たちにとってはそんな感傷ではなく、木々がこのように強烈に色づくことは、もうすぐ厳しい冬が訪れることを予告し、食べものを蓄えることを促す色であるという…。自然が生き物に伝える一種の信号なのだという。たしかにそのとおりだが、美しい信号ではある。紅葉にも微妙な色あいがある。 木の種類や土地の高さによってさまざまな紅葉が楽しめた。晴天に恵まれたことは紅葉観賞にとってラッキーだった。
宮島へはこのように大型フェリーが観光客や住民を乗せて往復している。 内海航路なので揺れることもなく15分程度の乗船である。宮島というのは桜の季節と紅葉の季節に訪れるのが最高である。惜しむらくは、もっとゆっくりした旅をしたい。そのためには宮島に一泊するのが良い。